湯の沢伝説

湯の沢伝説

潟上温泉の由来

承久の昔(一二一九年)、順徳上皇ご左遷のみぎり、こ従の池蔵人が創傷をしたので、快癒を米山薬師に祈願して参籠し、満願の日に四方の景色を眺望しておいでになったとき、眼下遥か湖のほとりの叢から湯煙が立ちのぼっていた。

近づきご覧になると一つがいの鷺が水中をあさっていたが、一羽は驚いて飛び去ったが、一羽は首だけ出してからだを水中に沈めて動かないので、帝は不思議に思われて、

よくみれば翼に創傷があった。鷹にでも追われたのであろう。

さては、いでゆであろうと、手を入れてみれば温かいので、汲んで湯治されたところ蔵人の創傷も帝のおつかれも快癒されたという。

村人がこれをききつたへ、汲んで湯治した。昔から湯の沢の地名があり、順徳帝ご発見、さぎの湯、一名薬師の湯と称し、佐渡島唯一の霊湯といわれている。